私たちの技術

分解、発酵は全て私たちのオリジナルの特許技術です。

これまで必要だった、強酸、オゾン、超臨界水等による処理工程は不要です。

固相状態から液相を介さずに可燃性ガスが得られるため、生成物によって微生物の活動が阻害されることはありません。

バイオマス利用のあるべき姿とは?

これまで必要だった 酵素等のコストは必要無し!
その答えと方法はこの特許にあり!!

従来の技術

酸加水分解法

■脱リグニンにコスト、エネルギーを要する。
■セルロースの分解速度の制御が難しい。
■生成したグルコースが過剰に分解されて収率が低下。

酵素糖化法

■反応液中にアルコール発酵を阻害する物質が生成。
■強酸等の処理は環境負荷が高く,処理コストも高い。
■オゾン処理,水熱処理,爆砕処理,超臨界水処理等にコストとエネルギーを生じる。

私たちが開発した技術

微生物の生活環を制御することで、単一種による脱リグニン、セルロース分解、アルコール発酵を可能としました。

微生物の制御を最適化することで効率的なアルコールガス生産可能としています。

固相から液相を介さずにアルコールガスを得るので、生成アルコールが微生物の活動を阻害することはありません。

これまで必須だった高価で環境負荷が高い工程を回避し、現実的なアルコール生産が可能です。

従来法の液相から新技術法の固相発酵

従来、木質系バイオマスからアルコールを抽出するためには、リグニンを分離した後、セルロースを、 強酸、オゾン、超臨界水等を用いて分解し、アルコール発酵により得られた液体を濃縮脱水してアルコールを 得る技術が一般的でしたが、コストとエネルギーを要するため、簡易にアルコールが回収できる技術が必要でした。

当社は微生物の生態を熟知し、リグニンの分離、セルロースの分解、アルコール発酵までの一連の工程を単一の 微生物によって行う技術を兵庫県立工業技術センターとの共同研究で開発しました。

微生物の生育環境を制御する独自の技術を活用することで、木質を含む植物バイオマスから直接、 バイオガスを精製することが可能になりました。

固相発酵とは、炭素源を粉体または破砕体の固相とし、バイオガス発生工程が固相状態の炭素源から気相状態にて バイオガスを発生させるものであり、液相を介することなく炭素源から直接、バイオガスを発生させる発酵です。

この固相発酵技術を実現できたことにより、様々な技術的効果が得られます。

固相発酵による技術的な効果は、発酵サイクルの阻害要因となり得る、 生成過程で生じるアルコール成分による発酵サイクルへ与える悪影響の排除です。

生成過程で生じるアルコール成分は、殺菌力が高く、 液相発酵の場合は親水性の高いアルコール成分が系内に存在するため、微生物の繁殖を抑制し、 反応の効率を下げてしまいます。

当社が開発した固体発酵技術は、アルコール生成を担う微生物にとって有害となる生成物(アルコール類)が 液相に移行せずに、固相の炭素源から直接揮発して気相として系外に排出されるため、発酵阻害要因にはなりません。

これらの技術により、従来の強酸、オゾン、超臨界水等を用いたセルロースの分解工程が大幅に簡素化され、 アルコールの濃縮脱水工程も不要となります。

生産工程を大幅に簡略化でき、設備投資の削減や高価なセルラーゼ系酵素の生産の省略となり、 バイオガス及びバイオエタノール製造コスト及びアルコール成分、エステル成分の回収コストを大幅に低減します。

有効成分を抽出、利用することなく木質バイオマスを直接燃焼させてエネルギーを得ているのが「木質バイオマス利用」の 現状になっていますが、私たちの技術により、木質から酢酸エチルやエタノールなどの高付加価値物質を簡易に抽出することが 可能となりました。

また、残渣からも従来通り直接燃焼により、エネルギーが回収可能です。

アルコール回収後の残渣は、燃焼効率の向上も期待されています。

木質バイオマスのカスケード利用が始まろうとしています。

革新技術 必須工程の省略

液相発酵の場合は生成可能なアルコール濃度も15%程度が上限になり、工業的に利用するためには 蒸留等の濃縮工程が必須となります。

しかし、この固体発酵技術を用いれば、発酵生成物はガス状に生成されるため、冷却トラップ等の凝集装置によって簡単に直接濃縮液化することができます。

又、冷却温度をコントロールすることで、バイオガスがアルコール成分とエステル成分などが混気状態で生産されても、 冷却トラップ等の凝集装置の温度設定により簡単に目的とする成分ごとに選択濃縮できる利点もあります。

人為的に諸条件を整えることにより、グルコースの生成反応と、アルコール類・エステル類の生成反応を固相にて 十分に発揮させることを確立しました。

このバイオガス製造方法における炭素源は、広葉樹・針葉樹、裸子植物等の樹木に由来する木材 〔建築廃材、竹、ススキ、植物、稲藁、麦藁、トウモロコシ、サトウキビ(バガス)、パーム椰子殻(PKS)等を含む〕 それらの樹皮、葉等を含む広く植物バイオマス資材を利用することができます。

※ 酸加水分解及び酵素糖化過程や濃縮回収などの過程は一工程となり、国際水準下においてもこの過程を 除く事はできておらず、解決策としても期待できます。

私たちが目指すバイオガス利用体系①

私たちが目指すバイオガス利用体系②

共同研究者の紹介

兵庫県立工業技術センター
食品・バイオ部
次長 井上守正氏

私は長年、酒造りの研究をしてきましたが、再生資源研究機構との出会いで、タケや木質材料からバイオエタノール、 バイオガスを得る技術の開発に至りました。

私は今日までの研究で、単一微生物によるリグニン、セルロースの分解、アルコール発酵が既に確認されており、 リグノセルロース系バイオマスからのバイオガス生産が事業化されようとしています。

また、エタノール生産や酢酸エチル生産によって最終的に生じた残渣は木質チップ等と比較して熱量が下がる事はなく、 生産できるバイオガスがゲイン(利得)となるはずで、残渣の熱量に加算できます。

FIT開始後、全国につくられた木質バイオマス施設での活用に大きく期待がされます。

何よりもリグノセルロース系資源、とりわけ木質バイオマスの全量使用を念頭に置いています。

我が国の国土の70%は森林に覆われており、我々兵庫県もまた同様です。

私ども兵庫県では、既に森林林業技術センターが木質バイオマス利用に精力的に取り組んでおり、 同センターとも連携の下、再生資源研究機構の技術の実用化に全力で支援し、全力で取り組んでいきます。

尚、ガス状にて回収分の熱量が加算できる事、リグニンの分解に関して、詳しくご説明が必要な場合は、誠心誠意ご対応致します。

下記、井上までお問い合わせ下さい。
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〒654-0037 神戸市須磨区行平町3-1-12
兵庫県立工業技術センター
食品・バイオグループ / 井上 守正
tel / fax:078-731-4199 / 736-3777
direct:090-2595-6914 / morima@hyogo-kg.jp
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